野菜の皮や茎は栄養が豊富だから、捨てるのはもったいない!等と言われますが、なぜ栄養が多いのかを知っていますか?
その理由と、実際に調理する時に役立つレシピ例を紹介します。
野菜の皮に栄養が多い理由
「野菜の皮」と言われて多くの人が思い浮かべるのが、大根や人参等の根菜類の皮ですよね。
これら根菜系の野菜の皮には栄養が豊富だと言われています。
その理由は、表面に栄養成分を集める事で、野菜自身が自分を守るための防御機能が理由だと言われています。
(ちなみに、皮付きと皮なしの栄養を比べると、やや「皮付き」の方が多いという程度なので、過剰に栄養が豊富なわけではありません。皮には栄養たっぷり!ではなく、やや多いという認識で。)
野菜の茎に栄養が多い理由
野菜の茎。例えばブロッコリー等は、いつも食べてる蕾の部分より茎の方が栄養が豊富だと言われます。
茎に栄養が集まる理由も、皮に栄養が多い時と同じ野菜自身の生存の知恵。蕾を作ったり花を咲かせたりするのにエネルギーが必要なため、茎に栄養成分を集めているそう。
例えば、ほうれん草などの葉野菜の根本の部分は、「成長点」とも呼ばれていて、この部分は葉を成長させるために働きが活発な部分。この事を利用して、成長点を残して野菜をカットすると、余り物の野菜を水耕栽培で復活させる事もできます。
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野菜の皮や茎を美味しく食べる方法
野菜の皮や茎を取り除く人が多い理由は、どちらも繊維質が豊富で「固い部分」になっているから。
つまり、この「固さ」をなんとかする事ができれば、美味しく食べれるはずです。
「きんぴら」にする
大根の皮。人参の皮。ブロッコリーの茎など、どの野菜でも調理できるおすすめレシピがきんぴら。
「固くてカリカリしてる方が美味しい」ので、固い食感を活かせる調理方法です。
皮や茎を細切りにして、ごま油をひいたフライパンで炒めてしんなりさせたら、みりん&塩で味付けするだけと、作り方も簡単!
「野菜チップス」にする
油で揚げるでの、固い食感は関係ありません。
短冊切りで薄めにカットした野菜の皮を、やや温度低めの油で素揚げにするだけでOK。野菜本来の甘みが引き立つので、特に味付け等も不要です。
「水分を抜く」という発想で、干し野菜にする方法もあります。
▶関連:端切れの野菜で「干し野菜」を作ろう!作り方と活用例の紹介
手作り「ふりかけ」にする
余った皮や茎を細かくみじん切りにしたものを、ごま油をひいたフライパンで炒めたら、薄口醤油&塩で味付けするだけ。
先に紹介したきんぴらは、細切りにして炒めた後でみりん&塩で味付けしてましたが、「みりん」を使わずに「薄口醤油」に変えるだけで、ふりかけになるという形です。覚えやすいですね。
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漬物にする
皮は茎の端切れを薄切りにして、ビニール袋に入れたら赤唐辛子1本と、醤油&お酢を入れて漬け込むだけ。酢醤油の代わりに、ポン酢を入れて漬け込んでもさっぱりして美味しいです。
皮や茎の固さを活かせるアイディアですね。
もっと手軽に作るなら「浅漬け」を作る方法も。こちらは、塩に好みの調味料を入れて味付けできます。
▶関連:野菜を「浅漬け」にすると保存期間を伸ばせる?(効果と意味を解説)
皮や茎を使ってブロスを作る
ブロスとは、肉類からとった出汁のことで、洋食系料理のソースのベースになるものです。
ここで肉の代わりに、野菜を使って出汁をとるという方法。
やり方はとても簡単で、余った皮や茎などの野菜を鍋でコトコト煮込んだら、ザルでこすだけ。
作った野菜のブロスは、スープのベースに使ったり、炊き込みごはん等に使っても贅沢でオススメです。
色々な「端切れ」が使えるので、食材で余ったものはまとめて入れてしまって、オリジナルのブロスを作ってみるのも良いですね。