食材を無駄にしない方法をプロの「まかない料理」から学ぶ!

食材を残さないコツ

食材を捨ててしまったり、ダメにしてしまったりする事が多い人は、プロの料理人の「まかない料理」を参考にすると良いかもしれません。

一切、食材を無駄にしないプロならではのワザは、家庭内の食材ロス削減にも役立ちます。

まかない料理は、基本的に残り物

プロの料理人になるために、飲食業界に飛び込んだ若手の料理人の多くが経験するのが、「先輩料理にまかない料理を作る」というもの。

まかない料理を作る時に、どんな食材でも使っていいわけではありません。

先輩料理人は、お店で出す料理の食材管理のため、冷蔵庫や食在庫の状況を把握しています。その中で、「そろそろ足がつきそう(ダメになりそう)」というものや、想定よりも余ってしまいそうな食材を優先して「まかない用の食材」として選定。

これを踏まえて、若手に「今日は、これとこれ使って、まかない頼むわ!」のような感じで、余りものの食材をベースに作らせるのです。

自由に食材が使えない中で、「先輩達が満足するものを作らなければ…」「前回と同じようなものを作ったら怒られそう…」というプレッシャーの中で、料理人に必要なスキルも磨かれていくというわけ。

ちなみに、自分で料理の店を出す時に必要な「原価」を考えること。「先輩を待たせてはダメだ」という部分で、料理提供のスピード感等も学べるため、「まかないを作る」事は、料理人を目指す人の登竜門的な存在となっています。

 

定番昇格した「まかない飯」から余り物活用テクを学ぶ

こんな風に日々、苦労を重ねて作っている「まかない飯」は、毎日の工夫のたまものなのか、グランドメニュー(定番メニュー)に昇格しているものも多くあります。

日本を代表する国民食でもある「オムライス」などは、その一例。もともとは賄い料理だったものが、全国的に知れ渡る事になった一例です。

そんな定番に昇格した「まかない飯」から、余りものを活用するテクニックを考えてみましょう。

チキン南蛮

宮崎の洋食店「ロンドン」のまかない飯。

鶏肉を揚げるだけではなくて「甘酢につけこんだ」という部分でアレンジ。もともとはタルタルソースはついてなかったそうですが、「余った野菜を刻んでタルタルにする」等のアイディアもできそう。

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つけ麺

東池袋「大勝軒」のまかない飯。修行中に残ってしまっていた麺をスープと醤油だけ茶碗に入れて食べていた賄い料理が発祥です。

中途半端に余っているものを、「何かにつけて食べる」という部分が真似できそうな部分。「つけ麺」と同じ発想で、タレ・出汁・ソースをアレンジして「つけパン」「つけ野菜」など、色々な「つけ◯◯」ができそう。

天むす

三重県津市の「千寿」が発祥。家族内で作ってた、海老天をおにぎりに挟んでた賄いが昇格した例です。

「ご飯にはさむ」という発想は、今では「おにぎらず」などにもアレンジされていますね。「余り物をご飯ではさむ」という方法で何かが作れます。

ハントンライス

ケチャップで味付けしたバターライスの上に、薄焼き卵をのして盛んのフライ&タルタルをかけた料理で、石川県の「ジャーマンベーカリーグリル」発祥のメニュー。

当時の料理長が、修行中にパプリカ&バターで味付けしたご飯に、フライ系の料理をのせて賄いにしてたのがヒントに。

「ご飯の上に何かのっける」という発想で、愛媛県の「焼豚玉子飯」も同じく、まかない料理が発祥となっています。

 

調理ワザが増えるとバリエーションも増やせる

まかない飯を1〜2年も作り続けていると、最初の頃と比べて作れる料理のバリエーションもかなり増えていきます。

同じ材料を使ったとしても、最初は1〜2品しか思いつかなかったものが、何品も作れるようになっていきます。その理由は、働く期間が増えるほど「色々な調理法を身につけた状態」になっていくから。

例えば、最初は「他の料理の具材」として使えなかった野菜を、「ソフリットにして、他の料理と組み合わせよう!」等と、調理技術を駆使して別のことで使えるようになるのです。

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家庭で料理する時も、「炒める」「煮る」「揚げる」のような基本的な調理方法だけでなく、「マリネする」「塩もみする」「重ね煮する」など、色々な調理方法を知ることで、もっと食材の無駄を少なく料理ができるようになるはずです。

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